Cubasis on iPad とは?結論から先にお伝えします
Cubasis on iPad は、Steinberg(スタインバーグ)が提供するiPad向けの本格的な音楽制作アプリ(DAW)です。パソコン向けの定番DAWである Cubase のモバイル版という位置づけで、iPadのタッチ操作だけで作曲・録音・編集・ミックス・書き出しまで一通りこなせます。無料で試せる Cubasis LE 3 と、機能がほぼ制限なく使える有料の Cubasis 3 の2グレードがあり、まずは無料版で操作感を確かめてから有料版にステップアップするのがおすすめの流れです。
「iPadだけでちゃんと曲が作れるの?」という疑問に対しては、結論として「本格的な一曲なら十分可能」と言えます。ただし、パソコン版の Cubase とまったく同じというわけではなく、使えるプラグインやトラック数などに違いがあります。この記事では、Cubasis on iPad の基本から、グレードの比較、メリット・デメリット、注意点、どんな人に向いているかまでを順番に整理していきます。
Cubasis on iPad でできること
Cubasis on iPad では、大きく分けて次のような作業ができます。
- MIDI打ち込み:画面上の鍵盤やピアノロールで音符を入力し、曲を組み立てる
- 録音:iPadの内蔵マイクやオーディオインターフェース経由でボーカルや楽器を録音する
- 編集:ベロシティ(1音ごとの音量)調整、エフェクトのかけ方、音量や左右バランスの調整
- ミックス:複数トラックの音量バランスを整え、楽曲としてまとめる
- 書き出し:WAVやMP3形式で出力し、再生プレイヤーや配信で聴ける形にする
公式サイトでも「アイデアをすばやく形にし、プロ品質のサウンドに仕上げる」ことがうたわれており、移動中やベッドの上など、思いついた場所ですぐ制作を始められるのが大きな特徴です。パソコンを立ち上げる手間なく Cubasis 3 を開けば、そのまま録音や打ち込みに入れます。
Cubasis on iPad のグレードと選び方
最初に押さえておきたいのが、無料版と有料版の違いです。調査データでは、次のような比較が示されています。
| 項目 | Cubasis | Cubasis LE |
|---|---|---|
| マイクで録音できるトラック数 | 無制限 | 4 |
| 打ち込み(MIDI)できるトラック数 | 無制限 | 4 |
| 1つのトラックにかけられるエフェクターの数 | 8 | 3 |
| 打ち込みで使える音色の数 | 301 | 25 |
この表を見ると、無料の Cubasis LE 3 は「お試し用」、有料の Cubasis 3 は「本番用」と考えると分かりやすいです。トラック数4では、ドラム・ベース・ギター・ボーカルをそれぞれ1本ずつ録るのが精一杯で、コーラスや重ね録りを考えるとすぐに足りなくなります。一方、有料版はトラック数が無制限で、音色も301種類と豊富なので、一通りのジャンルの曲を作れます。
なお、Cubasis 2 や Cubasis LE 2 は旧バージョンにあたるため、これから始めるなら現行の Cubasis 3 を選ぶのが自然です。また、無料版の Cubasis LE 3 はデモモードで起動し、機能を解放するには対応するオーディオインターフェースが必要になる場合があります。この点は購入前に必ず確認しておきましょう。
Cubasis on iPad と Cubase の違い
名前が似ているため混同されがちですが、Cubasis 3 と Cubase は別の製品です。主な違いは次のとおりです。
- 動作環境:Cubasis 3 はiPad・iPhone・Android・Chromebook向け、Cubase はパソコン向け
- プラグイン:Cubasisではパソコン版のプラグインは使えない
- 操作感:基本的な使い方は似ているため、Cubase経験者なら比較的スムーズに移行できる
- データ連携:Cubasisで作ったデータはCubaseで読み込める
つまり、外出先でスケッチを作って Cubasis 3 で保存し、自宅に戻って Cubase で仕上げる、という使い方が現実的です。逆に、iPadだけで完結させたい場合は、Cubasis 3 の中だけでミックスまで終わらせる必要があります。
Cubasis on iPad のメリット・デメリット
メリット
- 場所を選ばず、思いついた瞬間に制作を始められる
- タッチ操作で直感的に打ち込みや編集ができる
- Cubase とデータをやり取りできるため、パソコン制作との相性がよい
- 無料の Cubasis LE 3 から試せるので、いきなり有料版を買わなくて済む
デメリット
- スマホ・タブレットでの細かい操作は、パソコンに比べると難しい場面がある
- パソコン版のプラグインが使えないため、音作りの幅は Cubase より狭い
- トラック数や音色数はグレードによって制限がある
特に「細かい操作のしづらさ」は、画面の小さい端末ほど顕著です。iPadの中でも画面が大きいモデルや、Apple Pencilなどのスタイラスを使うと作業しやすくなります。
Cubasis on iPad を使うときの注意点
導入前に確認しておきたいポイントをまとめます。
- 無料版 Cubasis LE 3 は、機能解放に対応オーディオインターフェースが必要な場合がある
- iOS版とAndroid版では一部機能が異なるため、公式の比較ページで確認する
- 旧バージョンの Cubasis 2 や Cubasis LE 2 は、これから始めるなら選ばないほうが無難
- パソコン版のプラグインをそのまま使いたい人には向かない
- 録音環境によっては、内蔵マイクより外部マイクやオーディオインターフェースのほうが音質が安定する
また、アプリのアップデートで仕様が変わることもあるので、購入前に公式サイトの最新情報を確認しておくと安心です。
Cubasis on iPad はどんな人におすすめ?
次のような人に向いています。
- 外出先や移動中に作曲のアイデアを形にしたい人
- パソコンを開くほどではないけれど、ちょっとしたスケッチを残したい人
- 将来的に Cubase を使ってパソコンで本格制作したい人
- まずは無料の Cubasis LE 3 でDAWの操作に慣れたい人
一方、最初からパソコンで完結させたい人や、多数のプラグインを使って音作りを突き詰めたい人には、Cubase のほうが向いています。また、iOSには標準でGarageBandもありますが、Cubasis 3 はより本格的なDAW機能を求める人に向いています。
Cubasis on iPad の始め方と選び方のまとめ
最後に、Cubasis on iPad の始め方を整理します。まずは無料の Cubasis LE 3 をiPadに入れて、打ち込みや録音の操作感を確かめてみてください。トラック数や音色数が足りないと感じたら、有料の Cubasis 3 へステップアップするのがスムーズです。将来的にパソコンで仕上げたいなら Cubase とのデータ連携を前提に考え、iPadだけで完結させたいなら Cubasis 3 の中でミックスまで終わらせる計画を立てましょう。旧バージョンの Cubasis 2 や Cubasis LE 2 は避け、現行版を選ぶのがおすすめです。Cubasis on iPad は、場所を選ばず音楽制作を始めたい人にとって、とても心強い相棒になってくれます。

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